丹波 分水界の径 トレイルランニング

丹波には、分水界の径(雲海の径+五台の径)と呼ばれるトレイルがあります。歩くと一泊二日かかります。観光協会から300円の案内地図が発行されています。

この地図を丹波で最も元気な高齢者O氏に頂いたのは、5年前のことでした。

先日、来年のUTMF出場を決めた友人2人とトレイルランナー食事会を開催した際、何かの具合でこの道の話が出てきました。

名前は知っているものの、通しで行った者はおらず、是非行ってみようという話になりました。

インターネットでこの道にまつわる情報を検索しましたが、1日で全行程を行った記録は見つかりませんでした。

挑戦意欲に火がつきました。

12/14、朝の4時に中間デポ地点である水分れ公園に集まり、そこからスタート地点の筱見四十八滝までは友人の息子さん(朝早くからありがとうございました)の運転で向かい、まだ真っ暗な山の中を5時にスタートしました。

標高725mの小金ヶ嶽に到着6:25。

フォレストアドベンチャーの自販機で補給し御嶽793mに到着したのは7:19

そこから栗柄峠まで駆け下り、丹波市と丹波篠山市の市境に入りました。

入り口には道の名前を示すポールが立っていましたが、尾根まで登る道はなく、斜面に刺さる市境の目印を頼りに這い上がりました。

稜線上を走り、御在所山、堂の峰を経て鋸山(のこぎりやま)605mに着いたのは9:45でした。

ここで、この山行のきっかけとなったO氏に、チャレンジの事を伝えるメールを送りました。

頂上からはこれから向かう山々が見えていました。

そこから三尾山を眺めながら等高線の美し黒頭峰を経て、瓶割峠、奥山を通過。

譲葉山594mに着いたのは12:40でした。

この山への登りでだいぶ脚を削ったので、写真の神社社屋で長めの休憩を取りました。

デポの水分れ公園に着いたのは14:40。

曇り予報が外れて小雨が降っており、それぞれレインを着込み、水を補給し、近くのローソンで補給食購入です。

疲労はありましたが、メールを送ったO氏から、迎えに行ってあげるよという返信メールも励みに進みました。

しかし、ここからのアップダウンは予想以上に厳しく、ある者はしばし無口になり、あるものは写真を撮る余裕が無くなり、ある者はグリップを無くして転倒してしまいました。

ゴール後に何を食べるか、普段どんなトレーニングをしているか、どんな補給食が好きか、そんな話で気を紛らわせながら登りきり、後半の山へ突入していきました。

途中由良坂で、転倒したメンバーから打撲した脚の痺れが悪化してきておりリタイアする旨の連絡を受けました。心配でしたが、歩けるという事でしたので先に進みました。

ここでヘッドライト再点灯です。

その後の三日月山への登りは、本日一番の苦しさでした。

独鈷の滝の裏山、鷹取山、五台山を抜け、鴨内峠に着いたのは18:30。

コースの断面図ではここからクロイシ山が最後の登りになるため、水分と補給食を摂り気合を入れて取りかかり、山頂で思わず「ヨシ!」「やった!」という声が漏れてしまいました。

さあ、ここからは下り一本と思っていたのですが、なんのその、小さな、でも心に響く登りが度々襲ってきました。

でももう意地です。登りの度に、これが最後!と言い聞かせ、登りの途中で立ち止まることなく進み続けました。

穴裏峠トンネルの明かりが見えてきた時は、自然と速足になり、「車の音が聞こえる!」とゴールに近い事を確認し合いながら進んで行きました。

私は最後の下りのガレ場は足が保たず、スピードを落としましたが、20時頃穴裏峠にある登山口に到着しました。

思わず同行者とハイタッチか握手をしようかと思いましたが、お互いに恥ずかしがり屋なので「おつかれさん!」と言い合い、ローソンで買っておいたベイクドチーズケーキを分けて食べ、記念撮影をしました。

そして、迎えにきてくださったO氏夫妻にお世話になり水分れ公園に戻りました。

山の中で話題にしたすき家で2人夕飯を済ませ、リタイアされた方に下山報告をし、本日の山行終了としました。

約55kmの行程で15時間を要しました。

いつかまたチャレンジしようと思います。

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