移住してすぐの頃に、近くの川で拾ってきた、ひと抱えほどある木の根の部分があった。
寄生獣のミギーみたいな形で、野焼きで黒く焦げていて、なんだか芸術作品みたいだったから拾ってきていた。
そしてもう7年くらい軒下においていた。
すっかり水分は抜け、硬く引き締まったこの塊を、今日はチェーンソーで切り分け、薪として使うことにした。
切り分けたとき、匂いで初めて檜と分かった。
ストーブに放り込むと、暫くしてオーロラが舞い始めた。
単年乾燥のヒノキはマグマのような塊になり、比較的早く燃え尽きてしまうのだが、しっかり乾燥させた檜は、こんな風に燃えるのかと小さく感動した。
明日は雪の少ない氷ノ山登山に行ってくる。