TJAR2022

過去に医学部を目指していたことがあった。

初めは本気で目指していた。けど途中から勉強が分からなくなり苦手になって、それでもできない自分を認めたくなくて、その夢にしがみついていた。しがみつくふりをしていたのかもしれない。現実から目を背けていた。そうするしか生きていける方法が分からなかった。

医学部を目指している

という自分でいることで、またやれるかもしれない可能性を残していることを他人に示すことで自分を保っていたのかもしれない。

気づけば看護大学を卒業し、挫折しながら看護師として働き、後保健師として働き、家族ができ、いつのまにか40歳になっていた。

37歳の時、とても大切な人に巡り合い、そして失った。その人のおかげで受け入れてこれなかった自分のこれまでを認めることができ、それは生き返ったかのような感覚だった。けどその人と、その人との関係を失った。

そのショックから死にそうになる程苦しくなって、その苦しみは広がりいろんな人との関係を断ち、家族からも離れて一人の世界に入っていった。

そんな時にTJARの存在を知り、純粋にこれを走りきれる人になりたいと思った。出場しゴールする人をかっこいいと思った。

このレースが、結局何も成し遂げてこれなかった自分が、もう一度頑張ればなんとかできそうな範囲の最大限のところにありそうな目標に感じられた。

そして、失った人が決して来ないであろうTJARという世界に身を投じようと思った。

自分が本気でやって、失ったものからより遠いところで目標を達成することをやってみようと思った。

そう思ってから2年近くが過ぎた。

確かにより遠くへ自分の脚で行けるようになってきた。山で寝泊まりする経験も積めてきた。ただ、まだまだスピードや困難な状況の経験がなく、到達できない目標であることが明確なままである。

なのに、変な意地からボーカルトレーニングを始めてみたり、英語教室に通ってみたり、車通勤で基礎体力の維持をサボったり、どうも目標から遠ざかる行為ばかりしてしまっている気がしている。

今すべきは走力の向上であり、毎日身体のコンディションを整え、家族の役割をそれなりに果たしつつ、しっかり働いたうえで山にいる時間や機会を増やすための努力である。

なので一旦自分のすべきことを整理し、もう少しTJARに向けて時間を作り出すことをしてみようと思う。

まずは12月の発表会でボーカルトレーニングは休止する。

睡眠時間を確保し、集中して日中と勤務後のトレーニング、ケア時間を確保する。

この2点をまずはやってみようと思う。

TJARに出るためには、まだまだ出来ることが出来ていない。このままだと、20年前の医学部を目指していた自分の繰り返しになってしまう。

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