ザックと足元のバランスより

大きな大きなULザックに、最近流行りのV000ベアフットシューズで、月明かり道具店で揃いそうなウェアを身にまとい、顔色悪く限界寸前のヘロヘロ具合で歩いている登山者を見かけた。

その人の上で登山者の利益と、モノを売る側の利益が戦っているように映った。

その人の体力で大きな荷物を背負い不安定な足場を歩くには、靴は役不足に思えた。

その人がもしその靴で歩くなら、荷物はもっとコンパクトに軽く収めた方が、体力的に余裕が持て、安全な山行になるように見えた。

靴やザックはショップの人と相談しながら買ったのだろうか?はたまた実験的にやっているのだろうか?いやいやトレーニングでやっているのだろうか?あのまま下ると足首捻るなぁ、などとお節介で独断的な考えが溢れてきた。 

道具は目的達成の手段であり、ステータスを求めることを除けば、持つことは目標ではないと思うのだが、そこに儲けがからむと歪みがでてくる。

靴は履く人を安全に目的地にはこぶ役目があり、ザックは山で過ごす上で必要な道具を持ちやすい形にして運べるようにする役目がある。足を引っ張るような、登山者の利益を害することがあってはならないはずなのだ。

しかし、モノ売り側の利益は、足首を挫きそうでも、重たさに苦しんでいようとも関係がない。買う人が使いこなせていなかったといえば済む話である。

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