ファストパッキングについて

身一つで寝食背負って生活する。

そのシンプルさ、自己完結の度合いが心地よい。

そして目的とするものが遠くであっても、『触れたい、見たい、感じたい』の行かなくてはならない人種である自分には、限られた時間を有効に使うために移動に速さが求められる。

となると、私にしっくりくるのはファストパッキングとなる。

身に付けるのは代用の利く、軽くて頑丈なバランスの良いものが理想である。

さらに知識はいくらあっても重くならないので、外で生きる術はなるべく沢山知っておいた方が良い。道具についても同じことが言える。

食べられる自然の恵みについては、知っておいて困ることはない。なるべく沢山知っておきたい。もし出来るなら、動物を食べる方法も沢山知っておきたい。

今の自分のやりたい生き方、山への取り組み方、それを表すのがファストパッキングという言葉である。

自分の山を探す過程でTJARのゴールも通過したい。

廃村熱田地区でイワナ釣り

よく晴れた日のイワナ釣り。

少し前に訪れた時、川の流れにスッと走る黒い影を確認していた。

地区の入り口にある橋の近くから入渓し、川虫を数匹捕まえ釣り開始。

20センチほどのイワナがすぐに釣れた。一匹目かつ小さいので放流。穏やかな顔のイワナだった。

沢は明るく水は綺麗でよい天気。気分上々で遡行開始。

次のポイントでもすぐに当たりがあり、沢のすぐ脇を道路が走る環境にあって、源流釣りとは異なるあまりの簡単さに腕が上がったのかと勘違いしそうになる。

いやいや、そんなことはあり得ないと思い直しさらに上流へ。

またもや釣れる。今度は25センチ程の夕飯サイズ。しかも腹掛かり。

なんとも食いっ気のあるイワナだなぁ、こんな来やすい場所なのにスレてないのか?昨日の晴れ間はさっぱりだったのに、何が違うのか?と疑問符が湧いてきた。

とりあえず夕飯用に三匹釣れたらやめようと思い、小物は放流しながら釣り上がる。

2匹めは小さかったが針を飲まれており、命をいただいた。

一つ目の橋を越え、小さな滝壺でこれまた簡単に3匹目が釣れた。

釣りの間、近くの道路では車やバイクが何台か通り過ぎていた。気が散った。

三匹目が釣れたところで、取り敢えず沢を見るために上に行こうか迷っていたら、イワナによく似た監視員さんが一直線にやって来た。

入川料金4000円を払い、たくさん浮かんだ疑問符を解消しようと尋ねてみた。

私「簡単に釣れますが、もしかして、放流されてますか?」

イワナおじさん「養殖して沢山放流してますよ。上〜の方まで。大滝二本超えたら、そこからは天然です」

疑問は解消された。腕が上がった訳ではなく、そういうことだったのだ。

途端にイワナ釣りに虚しさが出てきた。遡行する冒険心も減り、薪を集めたり、夕飯の準備をしなくちゃと思い始め納竿した。

いつも通りイワナを捌き、生えていたワサビの葉で包んだ。一本は塩焼き、二本は焼き枯らし用。

どうやら、私はイワナ釣りは好きだが、釣ることよりも、人の手がほとんど入っていない、人の匂いの少ない、人の立てる音がしない源流、その沢の姿が好きだったのだ。そこにいれること、そこでイワナを釣ることが好きだったのだ。

魚を放流した沢でなく、イワナが自然にいることのできる沢が好きなのだ。そんなところにいるイワナは綺麗なだけでなく、顔には優しさより厳しさを感じる。

ただ、食料を得るためだけなら今回みたいなところで十分である。でも山になって沢と一体になって、そこで溶け込むようにあるためには、ここは違う場所だった。

初めて連れて行ってもらった沢で得た感覚は、自分の中でやっぱり、そして以前よりももっとはっきりと生きていた気がした。

目覚まし

末っ子が布団の中でボーっとしてました。

次女が母親の作った料理を「美味しそう!」って言った途端

「えー!なぁに?」って言ってすぐ起きてきましたた。

よい目覚まし掛け声。

末っ子が3歳になりました。

今朝の明ける様子

今日のトレーニング。

職場近くの公園を11周0960メートル× 11。走るのは10日ぶり。現在膝の治療中で、治療に3回通ったところで走ってみて調子を教えて欲しいと言われていたので今日は走りました。膝の違和感がやってくるのが少し遅い気がしました。

沢に落ちているビールの空き缶

沢登りや源流釣りに行くと、時々ポイ捨てされたビールの空き缶を目にする。

滅多に人の来る所ではなく、山仕事か私と同じことをしている人が入っていると思われる所。らへん。

たまたまかしらないけど、かなりの確率、体感的には9割、それはアサヒスーパードライの空き缶である。たまたまかしらんけど。関西限定かもしれんけど。

そして、大体が人為的に潰されている。捻ったり押し潰したりして。

ポイ捨てする人には、何か欠如するものがあるのだろうけど、こんな山奥の大自然の中に来てそこでポイ捨てする人は、もっと大きな欠如がありそうである。そして、そんな人が選ぶビールはなぜかアサヒスーパードライ。

そこにはどんな関係があるのだろうか。

わずかに罪悪感を持ち合わせているのか、ご丁寧に潰してあるのがかえって気持ち悪い。

とっても暇になったら、空き缶一つ一つ写真を撮って統計を取り発表してもいいかなあ、なんて歩き疲れた夜にぼんやり思う。

サバイバル登山

僕もできるなら

同じように考え動く

美しい人と

狩猟採集生活を送りたいと思った。

完全でなくてもその割合をなるべく多くして

多くを持たずに

自然に生きて

自然に死んでいきたいと

春の沢で

改めて思った。

沢靴

今年は沢靴を更新しようと思う。2年前に買った今の靴、底のフェルトがだいぶんちびてきた。初めて履いた沢登りの日は、きっと一生忘れないと思う。

まだ底は使えるけど、フットワークが悪いからなのか、サイドがひっかけた跡から破れてきており、さらにインナーゲイターのネオプレーンに柔軟性が無くなってきた。引っ張って履こうとしたら伸びきってしまった。

沢登り中の靴の破壊は命とり。

大きなトラブルが起こる前に買おうと思う。

モンベル かキャラバンか秀山荘か、他にどこかあるかなあ。パタゴニアのも使えそう。

相談しようと思ったけど、自分で考えてやってみよう。この靴買う時、少し大きめを買うのよって言われたの思い出した。次は26cm買ってみよう。

春の恵み

今日は、戒厳令を潜り抜け、人気のないところに、夕飯のおかずを採りに行ってきた。

狙っていたコゴミがたくさん採れた。

採れたことも嬉しかったが、一緒に行った人とそこにいれることが嬉しかった。目にするものが美しく、そこにある空気が大切だと感じる気持ちが共有できたようで、嬉しかった。綺麗な沢が、穏やかになる心と相まって、さらに美しく感じられた。

ほんとに嬉しくて、帰りの車でちょっと涙が出そうになった。子たちが乗ってるからこらえたけど。

これを当たり前のことだと思ってはいけない。

風と雨の強い日

今日はとても可愛い人に出会えた

雨降りだったけど、追加でタラの芽を採りに行けた

コロナでお客さん来なかったけど、仕事があった。

明日の晴れが、待ち遠しい。

今は大好きな匂いがどこからか漂ってきていて、なんだか嬉しい気分。

沢暮らし

ある日イワナ釣りに行った。沢は、若かりし日の師匠が通い詰めた思い出の場所。

アプローチから、可愛い花に歩みを止められ、ゆったりとしたスタートに。

ピントがいまひとつ 一輪草
船の錨に似た錨草
ネコノメソウ

入渓ポイントに近づくにつれきれいな水が目立ち始め、山芍薬が生える辺りから沢の中へ。

花が咲くのはもう少し先。山芍薬。

地形図を見ながら釣り開始ポイントまでさらに進みます。

飾りのない素直な滝

師匠の記憶では、この滝上から釣れ始めるという事だったので早速餌を落としました。

すると立派なイワナが釣れあがりました。幸先のいいスタートです。

すぐ上流で釣っていた師匠もイワナを持って笑っていました。

そこからは暫くお喋りしながら釣り上がり、バラシを挟みながら4匹釣ったところでお昼ご飯に。

沢の中に突如現れた何もない広ーい場所で昼を食べ、午後の部へ。

熊の爪痕にドキドキしながら手付かずの源流風景を堪能します。

谷が迫り、源流の色が濃くなってきた辺りから一つの棚に一匹位の頻度でイワナが現れ、27〜28センチ位の良型が釣れました。

ただただキレイ

早めに竿を納めた師匠を追いかけ、またまたバラシもしながら、良型を2匹釣って納竿。

内臓を取り出し、獲物を並べて写真に収めます。

最後は沢を詰め、転げ落ちたら谷底までのブナの斜面を這い上がります。残雪が所々にありました。

そこから林道と僅かな踏み跡残る破線道を、これもまたオリエンテーリングみたいで楽しいと話しながら下山。

花や風景を楽しみながら下っていきます。

陽が傾く中、沢と尾根をグルッと回ってスタート地点に戻ってきました。

ポツポツと家の建つ集落を抜け最後の登り坂。

春の日本の原風景を味わう、濃ゆい1日が終わりました。

今日気付いたのですが、渓流釣りは登山も沢登も釣りも楽しめて、外ご飯も沢水暮らしもできて、なんて贅沢な行為なんだろうかということです。

また山を彷徨いながら、大切な人とこんな時間を過ごしたいなと思いました。

イワナは刺身と唐揚げで、美味しくいただきました。