北アルプス縦走〜折立から奈川渡ダムまで〜

昨年体力と時間が足らずに行けなかった北アルプスの南半分に行ってきました。

19日のお昼過ぎに自宅を発ち、折立登山口へ。お風呂に入っておきたかったので、亀谷料金所で通過制限時刻19:20を確認し、近くの有峰温泉へ。

人気の登山口にある折立駐車場は満杯でした。車を傷つけるくらい熊が暴れているということでキャンプ場は閉鎖されており車中泊をしました。途中のセブンイレブンで買った夕飯を食べ、20時から2時まで休み、おにぎりを食べて出発したのは3:11でした。

登ってから水は補給できるので、飲み水は1Lだけ用意しました。

熊に備えて鈴とラジオを流しながら太郎平へ向かい、4:56に到着しました。2時間半くらい時間がかかると思っていたので調子が良いみたいでした。

去年は早月からここまで歩き途中終了。

水場で50円払って500ml追加補給し、不発に終わりましたがトイレに行き、15分後に出発しました。

平地と下りは小走りに、登りを歩いて北ノ俣岳に着いたのか6:03。思いのほか風が強く、ウインドブレーカーを着込み更に進みました。

黒部五郎の肩には7:32到着しました。空荷で山頂を目指す方がおられ、一瞬興味を持ったけど先を急ぐことにしました。

あまりピークハントに関心がありません。

黒部五郎小舎に向かう下りで見上げた黒部五郎岳が格好よかったです。

黒部五郎岳を見上げる

黒部源流や植物を楽しみながら進みました。

上ノ廊下に繋がっていることに感激
風に揺れて撮りにくいチングルマ
甘いのは見た目だけ。苦い苦い苺。

黒部五郎小舎に着いたのは8:30でした。ちょっと長めの休憩をしようと思いましたが、宿泊者に発熱した方がおられ、下山出来なくて9時過ぎにヘリが来ると言われ、チョコ味のCOMOパンを買って食べ、水を補給し30分そこそこで次の山へ向かいました。

退避などでどれだけ時間を取られるか分からなかったので先に進むことにしました。

発熱者の容態は落ち着いているようでした。
振り返ると防災ヘリ

次は三俣蓮華岳に10:05到着しました。山頂は写真を撮る人や休憩する人、電話をする人賑わっていました。auがしっかりつながっていました。そのうち日本では圏外がなくなるかもしれませんね。

薄寒い曇天でしたが、遠くには目指す槍ヶ岳がくっきりと見えていました。

三俣って3つの国境が接するからなのかな?よくある、三国山と同じ所以でしょうか?

写真を撮り、補給を食べてどんどん先へ進みました。

次いで双六小屋に着いたのは11:15でした。登山開始から8時間経過しており、パンと補給食ではエネルギーが足りなくなると思い、他の登山者が食べていたカレーを食べようとしたのですが、白ごはんが売り切れておりました。仕方なく五目ラーメンと迷いましたが皿うどんに。待つ間に食べるあんこのCOMOパンも買いました。

風がきつく、折れた麺が飛びそうでした。

休憩は40分程でした。食後にガーニーグーで足のケアをし目の前の登りを登りはじめました。

樅沢岳12:08

少し日がさしてきたので上着1枚脱ぎました。

左俣乗越12:53

槍が近づいてきました

そして迎えたのが今回のハイライト西鎌尾根でした。先行者2名を追い越し、上の方に見えた2人組を追いかけるべく我慢の登りをしました。休み休み行ってたのですがリズムが悪くなるので、止まらないと決めてペースを落としじっくり登ることにしました。

石田賢生選手の呼吸を思い出しながら進むことしばらく。

男澤選手が「一番槍!」と登ってきた道を登りきり、槍ヶ岳山荘に14:11到着しました。

先端往復は1時間以上かかりそうなので止め。

山荘でザックを下ろし、売店でおでんとココアを頼み、暖かくないストーブにあたりながら30分程休憩を取りました。

高級ゴクリ。

まだ日はありましたが、標高3000mは停滞すると寒く疲労も溜まってきたので、高度を下げ泊地を探すことにしました。槍ヶ岳のテン場はすでに満杯で、少し下の殺生も槍ヶ岳に溢れた人、さらに登ってくる人でいっぱいになりかけてました。

時間的に徳澤まで行けそうでしたが、標高2000m以上での宿泊経験も積んでおきたかったのと熊が怖かったので、ババ平で休むと決め下り始めました。

梓川の源流の音に元気をもらいながら、湧水を飲み、南岳あたりから落ちる滝を眺め、夕方の道を先へ先へと進みました。

滝見岩から

遠くに槍沢のテント村が見えてくると寒さも和らぎ、沢泊の出来そうなところも出てきました。

テン場はすでに満杯で河原にテントを張っている人も多く私もその中に紛れ込むことにしました。

17時、ストックシェルターを建て、水を汲み、荷をほどき、ビバークレーションにチーズとじゃがりこを混ぜ夕ご飯。残していたパンも食べました。近くの声の大きなグループが騒ぎ続けたら嫌だなぁと思ってましたが、早めに静かになりました。

体を拭き、軽くマッサージをして食後30分を待って19時就寝。

起きたのは0時でした。目覚めた感覚では4時間より5時間の睡眠の方が身体に合う感じでした。TJARでは僕の走力だと4時間位に絞らないと時間が足りなくなりそうなので、ここは検討していこうと思いました。

出発は1時。

すでに数名起きてましたが、出発する人はいませんでした。

水を1リットル持ち、カロリーメイトとスニッカーズを食べ、真っ暗な道を降りていきました。槍沢小屋を過ぎたあたりからは熊が怖く、ラジオ深夜便をかけながら進みました。

一名トレイルランナーとすれ違いました。

常念二の俣に着いたのは1:50でした。

昨年の沢登りを思い出しました。一の俣には僕の前歯が沈んでいるはずです。

徳澤園に着いたのは3:09分。

途中足を捻って傷んでおり、走るのは少なめに早足で歩いて進みました。

河童橋4:55

ホラー映画のワンシーンのようです

上高地バスターミナルの林間テーブルで朝ごはんを食べ舗装路に。

朝からバスがたくさん。バスの中は密でした。

大正池では人間観察をし

所々に見える川を覗いて魚を探し

延々と舗装路を行きました。

トンネル帯の初めの方は歩道もあり、車が来ていても走れましたが、徐々に歩道が狭くなり、そのうち片足しか置くところが無くなり、車のこない時にダッシュ、来たら退避の繰り返しで進むことになりました。

トンネルの壁に触れると手は黒くなり、鼻はムズムズ詰まり始め、今回の核心部となっていました。

夜間通過したいところ。これはまだ広い方のトンネル。

途中では観瀑を挟みながら気分転換をしつつ進みました。トンネルの側壁や旧道路面から温泉が湧いている所がありました。

親子滝
トンネル壁温泉。熱い。
温泉噴水
たぶん、きっと雲間の滝。本番でも見るつもり。

沢渡ではTJARのDVDでよく見た場所を見つけ、1人テンション上げながら足湯と2回目の朝ごはんを取り、お土産を宅配便で送り、ちょっと観光地気分を味わいました。

8時半開店。
足湯後、ガーニーグー。捻った右足首が腫れているのをようやく確認。
はーー、ようやく奈川渡ダム

更に酷いトンネルを抜け、気持ちよい明るさの中奈川渡ダムに着いたのは10:41でした。

対岸の駐車場でグランドシートとストックシェルターを干していると、出発前から連絡を取り合っており、上高地に泊まりに来られていた知人が迎えに来てくれたので、車に乗り高山市へ向かいました。

スタートしてからここまで19時間31分を要しました。休憩の仕方や怪我の管理であと30分はゆうに削れそうな感覚です。

その後は車の中で教えてもらった富山のお寿司屋さんへ目標を変更し、高山市から富山までJR、富山から有峰口まで富山地鉄、さらにヒッチハイク狙いで亀谷料金所まで歩き、車が捕まらなかったので諦めてタクシーを呼び折立へ。

可愛い電車
昨年と変わらずビートルが停車してました

有峰口から乗っても、料金所から乗ってもタクシー代は同じ12550円でした。タクシー内で富山の水道水がモンドセレクションに選ばれていること、富富富という美味しいお米がある事を教えてもらいました。

その美味しいお米はサンダーバードさんでお土産に買いました。

折立についたのは17:20でした。

北アルプス南半分周回の旅が終わりました。

その後は有峰温泉に入り、富山市内でえび寿司に寄り、ぼちぼち帰路に着きました。

今回の装備は、気が向けばまた後日記録します。

無名の滝に勝手に命名

扇ノ山近くの無名滝。

岩井谷に落ちるその滝

地形図にはバッチリ滝マーク。

50mほどの大きな滝。

美川(びせん)の滝と呼んでみることにした。

滝行したら冷たくて、なんとも爽やかな気持ちになれました。

秋の訪れを身をもって味わいました。

若浪川にイワナはいるか?

魚影はかなり薄く、

釣り遡行というよりは滝見遡行になる可能性大。

そんなことよりなによりも、水温の上昇、降雪量の減少、温暖化現象が生態系に及ぼす影響を考えざるをえない、そんな一日を過ごしました。

渓峰尖 また折れる

8/22は朝7時に集合して、但馬の沢に行ってきました。

名のない滝を眺め、釣り上がっていきました。

こんなのとか
こんなのとか
どこも涼しい
高さ30mくらい

仕掛け交換中に、小さくこけた釣竿が穂先から二番目のとこで折れてしまったのが残念でした。その日は隊長に借りた竿も使って6匹の釣果。

水温はやや高めで、イワナも熱中症だったのかもしれません。一番大きなイワナだけいただくことにしました。

詰めのあたりは平たく明るく平和な沢で、テント泊できるところがあちこちに。

秋に再訪したいところです。

神童子谷。有名滝に会いに行く

関西沢登りの本。その表紙を飾る滝、釜滝。

沢登りを始めた頃から何度となく写真で目にし、滝壺の美しさを聞いていました。

今回はその滝のある神童子谷へ一泊二日の沢登り旅へ行ってきました。

二日目に訪れた釜滝とその滝壺は、噂に違わず見事な青と、シンとした深さがあり、ただ感動し、水の冷たさに震えながらそこに溶け込もうと泳いで潜ってをしてきました。

ただ、日の射すハイライトシーンは見逃したので近々再訪したいと思います。

沢山人がいたので溶け込み率はちょっと低めでしたが、いい時間を過ごすことができました。

その後は犬取谷を詰め、稲村が岳タイムアタックと大日山を遊び、テクテク2時間母公堂まで下山しました。

綺麗な水のある場所に住みたいなあったあらためて思いました。

恋ノ岐川(小湯ノ俣川)を登る

4連休は、所属する山岳会の山行に参加し、新潟県にある恋ノ岐川遡行に行ってきた。

沢は難しいところはなく、体力さえあれば進める優しい綺麗な所だった。

雨天により、オホコ沢からのエスケープだったが、緑濃ゆい東北の沢を体験することができた。

今回は、なるべくなるべく前を見て進むことを頑張った。過去の忠告を思い出し後ろを振り返らず前に前にを意識し、先頭をなるべく歩いた。

それでも後ろを見ることがあったし、気になることもあったが、ただひたすらそれを意識していた。参加していた多くの方のお陰で、学びもあり、ためになる事も多々あった。

苦しくならないように、その事態からなるべく離れるために敢えて普段しないような事もやってみた。

お陰で、瞬間瞬間は楽しいものの、トータル微妙な感想を抱くに至った。自分の時間とお金を使って他の事に気を遣いまくってそれなら、今後の参加の仕方も考えなくてはならないなと思った。

人は結局したいようにするんだ、という言葉を思い出した。

山の仕事道

新温泉町にある、山から樹を切り出すときに使われていたトロッコ道を案内してもらった。

距離は短かったけど、信頼できる人と歩く道は五感を通して入ってくるものがいつもより多く、山博士とその師匠コンビによる学びが合わさって濃い時間であった。

触れるもの見る物全て美しく

流れる水は本当に綺麗で

僕には全てが満たされた一日だった。拾ったカンラン石のまぁるい音が、大好きな声と似た響きだった。

山に住み、その日の天候や水量を見て行動を決められる、そんな暮らしをしたいと思った。

少しだけLINEで会話して、それで癒された。

睡眠不足や複雑な心境で不機嫌だったけど。

どんな薬よりも優しくてよく効く。

毎日懸垂

雨を理由に走る事が減っている。

先週は全く走っていない。

今続けているのは懸垂。自作の懸垂マシーン、いや懸垂場所で1日最低一回。その場所が目に入ればその都度やっている。

朝一懸垂は血圧が一気に上がる気がして、身体的にはあまり良くない気がしているが、よくやっている。

あとは風呂の前にも。

お陰で、できる回数が2回増えた。手で触って分かるくらい脇の下に筋肉がついてきた。

人生初の逆三角形体型になれるかどうだか。

楽しく続けていこうと思う。

ザックの背負い心地が変わったらどうしよう?服が着れなくなったらどうしよう?が目下の心配事。

山の師匠は釣りの師匠でもある。

その師匠を見ていると、動きに無駄がなく、でも山を愛し、考えにも行動にも遊びがありストイック過ぎず自然体という言葉を感じる。

道具は使いこなされ無駄がない。

ウルトラライトとかファストパックとかそんな言葉がどーでもよくなってくる。

考えて山に行き、経験を重ねて動きも道具も洗練されてくると、自然と無駄がなくなりウルトラな方向に向かって行くんではないかと思える。

言葉先行ではなく、行動先行、行動に至るまでの思いを大切に山に行こうと思う。